「桐島、部活やめるってよ」を見て

初めまして。自称脱力系ブロガーの「消えるもののみ」です。

ゆるく更新していくので、ゆるく読んでいってもらえると嬉しいです。

 

早速ですが、「桐島、部活やめるってよ」を見ました。

 

僕には非常に残酷な映画でしたね。身につまされる思いでした。

 

まあ、この映画の中で共感できたキャラクターはいなかったわけですけども、なんでこの映画で傷心したかと言いますと、そのテーマ性がとても明確にグロテスクに描かれていたからなんですね。

 

この映画で僕が読み取ったテーマは、「やりたいことを追求してるやつが勝つ」です。

 

やりたいことをやれ、なんて使い古されたフレーズかもしれないけど、社会人になって仕事をするようになるとその言葉が非常に邪魔なんですね。

 

僕みたいにお金に働かされている人たちってやりたいことに挑戦してこなかったか、諦めているわけじゃないですか。そんな日常を真っ向から否定し、心を粉砕してくるんですよ、この言葉は。

 

映画なら尚更です。

 

僕は僕の理想像(桐島)を目指して仕事しています。

僕の理想像(桐島)とは、仕事ができて、お金を稼いで、部下や上司、先方から認められている一流のビジネスマン。

 

だから、霧島には部活を辞めてほしくなかったし、宏樹には野球を続けていて欲しかった。

それなのに、僕は前田を羨望の目で見てました。

授業中、古典の教科書を盾にし聞いているふりを装いながら、次撮ろうと考えているゾンビ映画のコマの構成を夢中になって考えている。

あの時きっと先生に当てられていたら、答えられなかったでしょう。いや、当てられていることにも気づかなかったかもしれない。

そして、怒られ、笑われるが、それでも続けてしまう。

 

唐突ですが、同じ羨望の目で見てしまった人たちを思い出しました。

それは、売れないお笑い芸人です。

 

「笑ザップ」というバラエティがあります。

売れない芸人たちのエピソードトークを、小藪がスパルタ指導で面白くしていく、という番組なのですが、僕はそのお笑い芸人たちをとても羨ましく感じてしまいました。

 

小藪に罵られれば罵られるほど、それでもお笑い芸人をやめない彼らを羨ましく感じてしまう。

家賃3万円くらいのボロアパートに住み、どうしようもない生活を送りながらも、自分の好きなことを毎日している。

その人たちにだって悩みや不安はあるはずですし、僕の方が収入が高くて真っ当な生活をしているわけなので、何も気にすることはないはずなのに、やっぱり「羨ましい」という邪魔な感情が出てきてしまう。

 

僕は前田になれる日は来るんでしょうか。僕は「どぅいっちめん」になれる日は来るんでしょうか。

 

この二人より勉強できるしコミュニケーション能力が高い自信もあるけど、完全に負けてます。

 

そんなことを感じる今日この頃なのでした。